日本李登輝友の会愛知県支部・岐阜県支部共催 秋季講演会
講師:安倍晋三元内閣総理大臣
「国家主権の確立と東アジアの安定」
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まるで汚いものを扱うような態度
 普天間問題は、「お前達、煩くてどうしようもないから県外へ出て行け」と言っているようなもの。
 米軍が日本を守るが逆は無い。岡田外相の問に米政府は「尖閣は、日米安保の範囲」と明言したが、アメリカにとっては「お前達、出て行け」と言ったではないか、となる。中国が軍事力を以って経済的排他的水域を変えることができるという姿勢に、そうではないことを知らしめるには日米同盟での軍事的パワーは必要である。また、日本の姿勢を示すためにも防衛費は増やすべきである。

友好の海がこの結果
 軍拡は非生産性で悪いことに進んでいくというが、そんなことは百も承知で、しかし、彼らがやるなら、こちらもやらざるを得ないという姿勢、本当にやるぞという姿勢を見せなければ、この方向へ行くことの無意味さをさとらせる事が出来ない。それをしなければ迎合であり、彼らは戦わずして勝っている。欲しいものを手に入れているではないですか。やるんであれば、我々も対応するという姿勢を示さなければ、やはり、その方向へ行くことを考え直すことにはならない。今、まさに大事なことをやっているのだが、それができない。善意が弱さに映る場合があることを理解しなければならない。
 鳩山さんは「友好の海」と言ったが、それがこの結果になっている。鳩山さんは船に乗って尖閣沖に行ってもらいたい。そこで大きな声で「友好の海!」と叫べばどうでしょう。
 私の話は、これくらいにして皆さんからの質疑応答としましょう。

これより、質疑応答

Q:安倍政権が誕生してから全てのマスコミが敵に回った。今なお偏向体質の報道機関だが、自民党が再び政権を獲ったら、少しは改善があるのでしょうか?

A:新聞においては産経新聞のような保守系が存在している。
 新聞が必ずしも政治的中立を装っていながらでもそうでない。だから正直に言ってくれればいい。いくら嫌な記事を書かれたとしても政治が報道に規制をかけることは慎まなければならない。あえてこちら側の記事を書いて欲しいとも考えないが、正しく、あったことは事実として報道してくれれば、後は国民が支持してくれる。残念ながらNHKはそうではない。渋谷で「尖閣での対応はおかしいじゃないか」と行動があったが1秒も報道しない。「今は、冷静になるべきだ」というのが30日も流れている。これでは、「報道は死んだな」と思う。 
Q:自分は山口出身ですが、実は菅さんも山口出身でした・・・。民主党政権の失政で「戦後レジームからの脱却」のチャンスと思うがどうでしょう。
もう一点、安倍先生を皆待望しているこのとその後決意は?
A:山口県知事が緊急記者会見にて菅さんを9人目の総理とは認めないと言われた。
 認めないかどうかは別としても松下村塾には、歴代総理の名があるが、そこには入れてもらえないということだそうです。戦後レジームからの脱却は、まさに今起こっていること。憲法前文「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」今起こっていること、この人たちが平和を愛する諸国民ですか?やはり自分たちのことは自分たちで守ることに直面した。アーミテージ長官に小野寺さんが質問した。中国に上陸されるようなことがあったら助けてくれますよね。アーミテージ長官は「日本人が命を掛ける決意がなければ、私たちは助けることは出来ない」と、当たり前のことです。私たちの誇りと真の独立を取り戻すために戦後レジームからの脱却が必要と思っている。
 まだ56歳、若い方だと思っています。自民党内にはもっと若い人もいます。そういった人たちを応援しながらも戦後レジームからの脱却を達成したいと思っています。
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