二日目 台北へ  

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 台湾海交会の皆さんと台中で別れ(会長はその後も同行)高速
道路を北上し台北へ着いた。土曜であることと翌日が「母の日」の
ためか高速道路が混みあい、着いた頃は、薄暗くなっていた。
 この日、台北では日本語を話す人達の団体「友愛グループ」との
交流会が行われた。友愛グループから三人の方が出席された。

台北駅
大きな博物館を思わせる

友愛グループとの懇親会場と同じフロアで結婚式が行われていた
 思わず、シャッターを切ったら新郎か新婦のお父上らしき人物が笑顔
 で応じてくれた。

今回、友愛グループから出席くださった三名の方々

今回、台北でのコーディネートを
してくださった、台湾在住日本人
コンサルタントの皆川栄治さん

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台湾は日本では一般的に「親日」とされている。今回のツアーにおいても
交流会に参加してくださる台湾の方達は殊更「親日」といっても過言ではな
い。しかし、台湾人全体が親日とかといえば、そうではない。
 この日、友愛グループのひと方より、幾分か耳の痛い発言があった。
「日本人は、台湾に来ていろいろなことを知り、『日本は台湾に良いことをし
た』と思う人が多いが、日本は、台湾人に相当悪いことをした」というもの。
 この方は、親日であるが、歴史的にそうでない部分もあることを伝えたい
意思で発言された。
 その内容は、ひとつは「霧社事件」を指しているものと思われるが、台湾
統治の初期に高砂族を武力制圧したとき話を具体的に説明した。
 信憑性は調べない以上、何ともいえないが、会場は一瞬、静まり返った。
その後、テーブルでこの方と同席したが、この話についてはある意味、日
本人が一番、苦手とするものかもしれない。それは、戦後教育の影響で罪
悪感に苛まれるケース。一方、保守派では、すぐさま否定に走るケースで
ある。
この場では、否定も肯定もできないことから、「聞く」ことが一番であろうと考
える。ただ、台湾人は、台湾に生まれながら台湾の主人にならなかったこと
は事実である。この事実に当の台湾人がどのように考えるかは、日本人と
しての思いは述べられるが、その判断は台湾人が下すことである。
 だからこそ、相互理解のために交流が必要になわけであるのだが、この
重い雰囲気になったテーブルで「日本人が来たから高砂族は首を狩らなく
てよくなった」と明るい方向へ話を持っていった台湾海交会胡順来会長の
器の大きさは、素晴らしいの一言に尽きる。



張 文芳 氏
郭 振純 氏
三宅 教子 氏