トップ アイコントップへもどる                  ホームに戻る

直線上に配置

阿里山森林公園

平成21年4月17日

 阿里山は台湾最高峰の玉山の西方に連なる山塊の総称で、その標高を生かしたウーロン茶の産地としても有名である。周辺は阿里山森林遊楽区として遊歩道が整備され、登山目的以外でも見どころが多く、台湾でも人気の観光地である。

阿里山賓館から眺める展望

  阿里山散策の出発点は、森林公園最大寺廟の阿里山受鎮宮。中には玄天上帝、福徳正神、註生娘娘の神々が奉られている。寺廟に参拝後、名産のウーロン茶等を販売しているお土産店の前を抜ければ、阿里山巨木群歩道の入口に着く。

森林公園最大寺廟の阿里山受鎮宮

 環境保護のために渡された木道を進み、阿里山吊り橋を過ごせば最初に見えてくるのは36号巨木、この木は樹齢八百年の紅檜(台湾ヒノキ)である。この先に樹齢二千年を越える巨木群を眺めながら贅沢な森林浴を続け、神怡橋を渡れば阿里山森林鉄道の神木駅ホームに着く。

神木駅ホーム

珍しいスイッチバック

 ホーム横には十一年前に切り倒された樹齢三千年の神木が置かれており、大きな神木を眺めていると、汽笛の音が近くなってきた。間もなく阿里山森林鉄道の列車が阿里山駅よりホームに到着。列車は向かって左手よりホームに入り、右手に向かって出発。珍しいスイッチバックを目の当たりにすることができた。阿里山森林鉄道は阿里山行きが一日二便、嘉義行きは一便、事前に列車の到着時刻を調べておけば、誰でもスイッチバックを間近に眺めることができる。

樹齢三千年の神木

 森林鉄道を見送り再び森林浴を再開、着いた場所には千歳檜が立っている。これは樹齢二千年の紅檜。日本の統治時代は木の形が両手を挙げて万歳をしたときに似ていることから万歳檜と呼ばれたが、戦後樹齢が一万年に達していないことから千歳檜と改名された。

千歳檜

樹霊塔

 千歳檜を過ごせば、大量に伐採された木々の霊を慰めるため、日本統治時代の昭和十一年に建てられた立派な樹霊塔が樹林の中に祀られている。なお、靖国神社の神門、橿原神宮の神門と外拝殿、東大寺大仏殿の垂木は、いずれもこの阿里山から運ばれたものである。この樹霊塔からもう少し下りれば、この地で森林調査を行った琴山河合林学博士の貢献を表し、昭和八年に建てられた功績碑が建ち、更に進めば三年前に二代目神木として選考された阿里山香林神木の前に着く。香林神木は樹齢二千三百年、周囲12.3m、高さ45mの紅檜、正に神木である。

琴山河合林学博士の功績碑

二代目神木として選考された阿里山香林神木

 神木の先に建つ慈雲禅寺に入ると、寺内には台湾でも珍しい高山植物の一葉蘭が咲いていた。慈雲寺の賽銭箱は石造りの水甕で、そのまま正面を眺めると釈迦牟尼像が祀られている。この像はタイの国王から贈られ、一千年以上の歴史を持っている。

慈雲禅寺

珍しい高山植物の一葉蘭

 満開の藤の花や美しい高山の花を観賞後、慈雲寺に参拝。慈雲寺を出発すれば、古い香林橋が見えたので立ち寄る。橋の近くに向かえば手前には三代木が立っていた。三代木とは三代に渡って同じ木の株から成長し、枯れてはまた茂るを繰り返していることから名付けられた。

三代木

 枯れて地面に倒れているのが樹齢千五百年の一代目。その後二百五十年が経ち偶然種がここに落ち、枯木から養分を貰い、二代目の木が育った。二代目の木の根が枯れて空洞になった後、三百年を経てまた三代目が芽を出し枝葉を茂らせている。いつもながら木の生命力には驚かされる。三代木から引き返せば、一周回りで阿里山森林公園の散策が終了した。

象鼻木

 なお、阿里山駅より祝山線に乗り祝山駅に向かえば、駅上の展望台からの日の出見物、祝山観日楼から眼下に広がる雲海観光など気軽に楽しむことができる。

阿里山駅の土産物店

 直線上に配置

次の 阿里山・日月潭 を見る
トップ アイコントップへもどる                  ホームに戻る